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英国発:オーガニックジュース会社が「編み物人気」をマーケティングに

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ヨーロッパでは数年前から「編み物」旋風が吹いている。イギリス、ドイツ、フランス、スイス、オーストリアなど各地に、気が向いたときに気軽に編み物をするために集まる編み物カフェができたり、定期的に集う編み物グループが作られている。フランスでは、2人に1人が編み物をしているという調査結果もあるほどだ。

 
 
オーガニックジュースinnocent。こんなにかわいい帽子なら、何本も買いたくなってしまう。買った後は、帽子はゆで卵にかぶせたり、子どものおもちゃとして使える © innocent Alps GmbH
編み物はビジネスとしても成功していて、毛糸や編み棒や作り方がセットになった編み物キットWOOL AND THE GANGは根強い人気を誇るし(日本でも販売している)、高齢者10数人が編む毛糸の靴下を販売するプロジェクトNetgrannyも人気を博した(現在は、編んでくれる人たちが不足していて中断。製作者を募集中)。
 
そんな編み物の人気を裏付けるようなビジネスが、また登場した。といっても、ニット製品を売っているわけではない。そのビジネスとはオーガニックジュースの販売だ。
 
どうしてジュースと編み物なのかというと、写真を見て分かる通り、ジュースのキャップに色も形も様々な「ミニ帽子」をかぶせて売るのだ。
 
このオーガニックジュースとは、イギリス生まれのinnocent。甘味料、香料、保存料などを一切使用していないフルーツ100%のジュースだ。私もここスイスでinnocentを飲んだことがあるように、口にじわっと広がる果物そのもの自然な味が人々を惹きつけて、アイルランド、フランス語圏の国、ドイツ語圏の国、北欧とヨーロッパのあちこちに販売網を広げている。
 
 
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帽子は小さくてすぐに編めるので、1人で何十個と編んで送る人も ©innocent drinks
innocentにかぶせた帽子は、どれもとてもかわいい。これらはすべて、一般の人が無償で編んで提供してくれたものだ。デザインはおまかせで、何個でもいいので編みたい数だけinnocentに送ってもらっている。帽子1つ1つを1本1本にかぶせる。
 
この販売戦略は、本社のあるイギリスでは今年で堂々10年目を迎え、スイスでは4年目、ドイツでは2年目など、販売国ごとに実施している。各国のinnocent が、毎年12月ごろを締め切りに帽子を集めている。帽子の数は増え続け、今年は、これまでの数を上回る45万個(イギリスで)、19万個1300(ドイツで)というように目標獲得数を定めている。
 
提供した帽子は当然ながら編んだ人には返却されないけれど、編んであげようと思うのは、帽子つきinnocentが1本売れるごとに30円~50円(販売国によって異なる)をその国の高齢者たちに寄付するからだろう。
 
たくさんの販売店がある中で、自分が編んだ帽子つきinnocentを見つけるのは難しいだろうが、自分の作品が店頭に並ぶ満足感も大きな動機になるはず。
 
 
非常に凝ったデザインの帽子も多い。Innocentでは「もし去年買った帽子を使わずにもっていたら、今年innocentに送ってくれてもいいです」と告知している © innocent Alps GmbH
こんな帽子がかぶせてあったら、やっぱり特別な感じがする。innocentの美味しさを知らなくても、つい買ってみようと思ってしまうだろう。ジュースは注目されるし、高齢者へのチャリティーも成功を収めるしで、なかなか機知に富んだマーケティングだ。

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